診療科

耳鼻咽喉科

概要・特色

外来診察は月曜日から金曜日の午前中(受付は11:00まで)です。
当科では特に耳疾患の診断・治療に力を入れています。特に真珠腫性中耳炎・慢性中耳炎・耳硬化症の手術治療を中心に聴力の保存・改善に努めています。
また、鼓膜チューブ挿入のみでは改善がみられない難治性滲出性中耳炎・癒着性中耳炎に対して、外耳道皮膚経由でのチューブ挿入術も行っています。
また、睡眠時無呼吸症候群の診断・治療に力を入れており、睡眠時無呼吸症候群などに対する入院での検査を行っております。検査は夕方に入院し、翌朝に退院となりますので、日常生活にあまり支障をきたすことなく受けられます。結果は後日外来で説明させていただきますが、睡眠時無呼吸症候群と診断され治療が必要な場合は、個々の原因と考えられる所見や既往疾患の有無などを考慮して経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)や鼻・咽頭の手術加療などの治療法を選択しています。社会的にも問題になっている睡眠呼吸障がいは幼小児も突然死・発育障がい、成人・高齢者の高血圧、小児・成人の心肺機能の障がい等、全身的に多くの問題を引き起こす原因となるとも考えられ、日中傾眠は学業・仕事・車の運転等にも支障をきたします。睡眠呼吸障がいなどに関するお悩み等ございましたら、お気軽にご相談ください。
もちろん、その他の耳鼻咽喉科領域全般の耳・鼻・喉に関わる炎症性の病気および機能障がいについての診断・治療も行っています。主な耳の疾患には急性・慢性中耳炎、滲出性中耳炎および各種難聴など、主な鼻の疾患には花粉症などのアレルギー性鼻炎、急性・慢性副鼻腔炎など、主な喉の疾患には急性・慢性咽喉頭炎、急性・慢性扁桃炎などがあります。 急性期の難聴や顔面神経麻痺に対しての治療を行っています。慢性副鼻腔炎や鼻茸などに対して内服治療などで改善しない方や、増加している花粉症などのアレルギー性鼻炎の方で内服薬や点鼻薬での治療では効果が不十分な方で手術が必要な場合には、手術治療を行っております。急性咽喉頭炎、急性扁桃炎などに対し、炎症が重症化して喉の痛みのために食事が摂取できない、高熱が続く、話がしにくい、息苦しい、声が嗄れるなどといった症状がある方には必要に応じて、外来または入院での点滴治療を行っています。
なお、腫瘤などの腫瘍性病変などの方には対応できませんので、対応可能な病院へ紹介させていただいています。

主な対象疾患

  • 睡眠時無呼吸症候群
  • アレルギー性鼻炎
    (花粉症など)
  • 慢性副鼻腔炎、鼻茸
  • 急性咽喉頭炎、急性扁桃炎、
    扁桃周囲膿瘍
  • 真珠腫性中耳炎
  • 急性・慢性中耳炎
  • 耳硬化症

診療内容

耳科手術

真珠腫性中耳炎、耳硬化症、慢性中耳炎など、手術治療が必要な耳の病気があります。当院では耳科領域を中心とした入院、手術治療を積極的に行っています。

鼻科手術

副鼻腔炎、副鼻腔良性腫瘍などに対して内視鏡下鼻副鼻腔手術を行っています。
難治性疾患には最新のナビゲーションシステムも使用します。
また、アレルギー性鼻炎の患者さんの抗原検索や免疫療法を行っています。
薬物療法で効果が認められない場合、後神経切断術など手術加療にも対応可能です。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠呼吸障がいが疑われる方に対しては1泊での入院検査を行っています。17:00に入院し、翌朝7:00~7:30に退院となりますので、日常生活にあまり支障をきたすことなく検査を受けられます。後日外来で結果を説明させていただき、睡眠時無呼吸症候群と診断され治療が必要な場合は、原因と考えられる所見により経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)などを行います。

急性咽喉頭炎、急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍

急性咽喉頭炎、急性扁桃炎などの炎症が重症化して喉の痛みのために食事が摂取できない、高熱がある、話がしにくい、息苦しい、声が嗄れるなどといった症状がある方には必要に応じて、外来での点滴治療や入院での治療を行っています。

音声外来(声がれ、声のかすれ)

私たちにとって大切なコミュニケーションツールの一つである声。そのトラブルは生活に大きく影響します。特に歌手や教職員といった、声を使う仕事に就かれている方にとっては深刻な問題になりえます。声帯を閉じて振動させることで発声を行いますが、その動きはとても繊細で、わずかなトラブルが、声がれの大きな要因になることがあります。
当外来では、声帯の動きに焦点を当てた検査(喉頭ファイバー、喉頭ストロボスコピーなど)を中心に診断します。治療方針は疾患によって異なりますが、一般的な治療として喉の衛生指導を含めた音声リハビリテーションを行います。それでも改善がみられない場合や、手術が必要な場合には関連の大学病院と連携し、完治を目指します。声がかれる、大きな声が出ない、高い声が出ない・・・などといった、専門的なご要望にもお応えします。
声のお悩みのある方は、お気軽にご相談ください。

診療する主な疾患
  • 声帯粘膜の障がい
    声帯炎/声帯結節
    声帯ポリープ/ポリープ様声帯
    声帯嚢胞/声帯乳頭腫
    声帯萎縮/声帯溝症 など
  • 声帯運動の障がい
    声帯麻痺
    痙攣性発声障がい
    機能性発声障がい
  • 毎週木曜日  14:00~15:40まで受付

診療実績

主な手術件数

2020年2021年2022年
鼓室形成術66件86件103件
乳突削開術36件56件66件
鼓膜形成術2件24件29件
あぶみ骨手術19件22件16件
内視鏡下鼻副鼻腔手術19件60件45件
鼻中隔矯正術15件32件24件
下鼻甲介切除術10件38件24件
口蓋扁桃摘出術6件44件18件
喉頭微細手術9件15件11件

担当医紹介

役 職
耳鼻咽喉科部長 兼 中耳サージセンター長
氏 名
植田 広海
専門領域
滲出性中耳炎、慢性穿孔性中耳炎、真珠腫性中耳炎、先天性真珠腫
中耳奇形、耳硬化症、外傷性鼓膜穿孔
資 格
耳鼻咽喉科専門医・指導医
耳科手術暫定指導医
補聴器相談医
役 職
耳鼻咽喉科付部長 兼 睡眠障害センター長
氏 名
中田 誠一
卒業年
平成元年
専門領域
耳鼻科領域一般 漢方治療
睡眠時無呼吸の診断・治療
鼻腔症例 咽喉症例含む
睡眠時手術 甲状腺手術
資 格
耳鼻咽喉科専門医
日本睡眠学会専門医
東洋医学会専門医・指導医
所属学会
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
日本耳鼻咽喉科学会
日本睡眠学会
日本東洋医学会

コメント

小児から成人まで幅広く睡眠時無呼吸の患者さまに対し、診断のPSG検査と共にCPAP,手術治療(鼻・咽頭の手術、舌下神経電気刺激装置植込み術)その他の治療に取り組んでいます。
又、突然眠ってしまうナルコレプシー、寝る前の足がムズムズするムズムズ足症候群、寝る時間が段々遅くなる睡眠相後退症候群等、睡眠障害についても幅広く診ていますので是非ご相談ください。
役 職
医師
氏 名
浅井  久貴
資 格
耳鼻咽喉科専門医